賃借権

チンシャクケン（基礎知識）

意味物を借りて使う権利

賃借権とは？

賃借権とは、他人の物を借りて使用する権利のことです。不動産の場合、家や土地を借りて住んだり使ったりする権利を指します。賃貸借契約に基づいて発生し、賃料を支払う義務が伴います。

賃借権の具体的な使い方

「このアパートは賃借権があるから、契約期間中は安心して住めるよ。」

賃貸物件における入居者の権利を説明しています。賃借権によって、一定期間の居住が保証されることを強調しています。

賃借権に関するよくある質問

Q.賃借権と使用貸借権の違いは？

A.賃借権は対価（賃料）を支払って物を借りる権利です。一方、使用貸借権は無償で物を借りる権利です。賃借権は契約期間中、賃借人に強い権利が与えられますが、使用貸借権は貸主の都合で比較的簡単に解除できます。賃借権は通常、賃貸借契約書を作成しますが、使用貸借は口頭での合意でも成立します。

Q.賃借権の登記は必要ですか？

A.賃借権の登記は必須ではありませんが、登記することで第三者に対抗できる権利（対抗力）を得られます。例えば、賃借中の物件が売却された場合、登記があれば新所有者に対しても賃借権を主張できます。ただし、借地権等の一部の例外を除き、通常の住宅賃貸借では登記はあまり行われません。代わりに借地借家法による保護がある程度機能しています。

Q.賃借権の譲渡や転貸は自由にできる？

A.賃借権の譲渡や転貸（又貸し）は、原則として賃貸人（家主）の承諾が必要です。無断で行うと、賃貸借契約の解除事由となる可能性があります。ただし、賃貸人に正当な理由がない場合、承諾を拒否できないケースもあります。事業用物件では、賃借権の譲渡・転貸の自由が契約で認められていることもあります。